隅田川七福神
言問橋から水神大橋にかけての隅田川東岸には「隅田川七福神巡り」という、江戸時代から続く風流な正月行事があります。 南からスタートする場合はとうきょうスカイツリー駅で下車して三囲神社から北上。 北から向かう場合は堀切駅で下車し、多門寺から南下します。
なお、詳細なルートは下記のサイトをご参照ください。 http://tabi.tobu.co.jp/playing/hiking/town/sumidagawa/
三囲神社 墨田区向島2丁目5-17
最初の神様は三囲神社の「大國神(だいこくしん)」と「恵比寿神(えびすしん)」
七福神風に言うと大國神は豊穣の神だいこくさま、恵比寿神は商売繁盛の神えべっさん。
弘福寺 墨田区向島5丁目3-2
三番目の神様は弘福寺の「布袋尊(ほていそん)」こと、福の神ほていさま。 中国唐代の禅僧契此(けいし)が本名(?)で、七福神の中で唯一実在した方であります。 弘福寺は京都宇治にある黄檗(おうばく)宗大本山万福寺の末寺。勝海舟が幼い頃通った禅寺。
長命寺 墨田区向島5丁目4-4
四番目の神様は長命寺の「弁財天(べんざいてん)」こと、水の女神べんてんさま。 水に関係ある場所に多く祭られている神様で、ここの弁財天は琵琶湖竹生島の分身です。 また名前に“財”の字があるように、財宝と福運の神様でもあります。
向島百花園 墨田区東向島3丁目18-3
五番目の神様は向島百花園の「福禄寿尊(ふくろくじゅそん)」。 向島百花園は江戸時代の文化元(1804)年に造られた庭園です。 ここの最大の特徴は幕府や大名、神社仏閣とは無関係な、単なる一町人の手による「民営庭園」だということ。昭和53(1978)年10月には国から名勝と史跡に指定。
百花園を開いた佐原鞠塢(さわらきくう)は、草花の神様として福禄寿尊を愛蔵していました。 すると仲間の文化人が「他の六福神を探して七福神にしよう」と提案。 それが隅田川七福神の始まりです。
白鬚神社 東京都墨田区東向島3-5-2
六番目の神様は白鬚神社の「寿老神(じゅろうじん)」。 天暦5(951)年、滋賀県高島市の琵琶湖湖畔に鎮座する白鬚神社総本社から分祀されたのが起源です。 墨田区の旧寺島町…現在の東向島、墨田、堤通、京島、八広、押上…の氏神として信仰されてきました。 主祭神の猿田彦大神は高天原から降臨してきた天孫瓊瓊杵尊を道案内した神。そこから旅立安全、交通安全、商売繁昌、方災除の神として崇められています。
多聞寺 東京都墨田区墨田5丁目31-13
最後七番目の神様は、ここ多門寺の「毘沙門天(びしゃもんてん)」。 創建は天徳年間(957~960)で、弘法大師作と伝わる毘沙門天が本尊です。 毘沙門天は勇猛な神様で、武士から篤く信仰されました。